「イカロス」を見ました
アカデミー受賞のイカロス、最初はドーピング検査なんて簡単にごまかせるって軽いノリで撮影(なおドーピングの実験台は映画監督)していたのに、制作協力していたロシアのドーピング検査機関の所長が「プーチンに殺される」と危険を感じ、映画監督が元所長の渡米に協力するってサスペンスに変わった pic.twitter.com/lKpLZuC0XX
— Alley Cat (ΦωΦ*) (@alleycat346) 2018年3月5日
Twitterでこんなのが流れてきたので見たんだけど想像の数倍面白かった.これがドキュメンタリー,ノンフィクションだって言うから驚き.「事実は小説より奇なり」という言葉を地で行く展開は本当にすごい.ので感想をば.今回は若干ネタバレ有り?かもな感じで書いていきます.
正直,前情報無しで衝撃をうけてほしい気もするんだけど,上記ツイートを見てから見た私でも激烈に面白かったので,ネタバレをかなり気にする人は離脱してご覧になっていただければという感じです.
展開としてはツイートのとおり.前半では自転車アマチュア選手でもある映画監督(この映画の監督さんってことです)が「ドーピングって頑張ればごまかせるんじゃねぇの?」「試しにドーピングしてアマチュアレースに出てやるぜ」なんてことを言い出して実際にレースに出るまでを描いている.
途中で協力者としてロシアのドーピング機関の偉い人がやたらフランクな感じで出てくるんだけど,「そういやなんでこの人協力してくれるんかな」「やたら手際がいいな」みたいなきな臭さを感じさせるシーンがちらほら.この違和感が後半効いてくるから良い.自転車レースに出場し,なんやかんやあってレースは終わるんだけど,その辺りでドイツのテレビ局が報じたロシアの国家ぐるみでのドーピング疑惑によって状況が一変.その後は転がり落ちるように映画の雰囲気が変わる.後半は重苦しい雰囲気とスキャンダラスな情報がバンバン飛び出る内部告発ドキュメンタリー.この辺りのスピード感と雰囲気の変わり方があまりにも面白すぎて数回見返すほどに面白い.
前半のどことなくきな臭い雰囲気を漂わせているのも面白いが,後半でそれが現実になっていくのがある種の伏線回収になっていてなんやねんこれってなる.あと,生きていて本当に暗殺されそうな人の話を聞く場面って殆どないと思うけど,この映画にはあります.マジモンのマジで面白いので是非オススメしたい.
これを機にドキュメンタリー映画をひたすら見るってのをやるのも良いかもなと思ったので,今月末まで移動時間なんかでちまちま見られたらいいな.こんなにおもしろいなんて.